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ドイツ装甲部隊の歴史をまとめたムックだ。
- p.14 1940.5.10フランス戦 装甲師団の参加戦車数
- p.18 1941.6.22 バルバロッサ作戦 装甲師団の参加戦車数
- p.22 1941.10.5~8 装甲集団から装甲軍へ 文/鷹光隆 CG/黒川博見
- p.52 山岳の死闘、熱砂の決戦 バルカンと北アフリカ 文/青木基行
- p.60 装甲部隊、東進せよ!!「バルバロッサ」からハリコフまで 文/青木基行
- p.80 装甲部隊の組織・編成と作戦 文/鷹光隆 イラスト/上田信
- p.92 装甲師団を構成する諸兵種の編成・装備 文/後藤仁 イラスト/須田幸治
- p.111 ドイツ軍部隊記号の読み方 文/田村尚也
- p.119 <<ドイツ陸軍最高の頭脳>>エーリヒ・フォン・マンシュタインの全生涯 文/中山隆志 写真解説/伊達博昭
- p.134 ドイツは、なぜ戦車にディーゼル・エンジンを採用しなかったのか? 文/野木恵一
- p.142 ドイツ戦車関連メーカー列伝(2) 文/野木恵一
- p.159 ドイツ装甲師団全史II 文/伊藤裕之助
- p.160 戦車に乗った「幽霊」がシンボルマーク 第11装甲師団 文/伊藤裕之助
- p.186 真価を発揮しきれなかった精鋭部隊 装甲教導師団 文/伊藤裕之助
全3号のうちの二番目の号だ。
III号戦車、IV号戦車、ティーガーIの開発経緯についてまとめている。
p.14 1940.5.10フランス戦 装甲師団の参加戦車数
p.18 1941.6.22 バルバロッサ作戦 装甲師団の参加戦車数
イラスト入りで各装甲師団ごとにどの戦車を何台配備していたかをまとめている。見やすくてわかりやすい。
p.22 1941.10.5~8 装甲集団から装甲軍へ 文/鷹光隆 CG/黒川博見
装甲集団と装甲軍の概念図を並べている。兵站が変わったようだが、私には違いがよくわからない。
p.52 山岳の死闘、熱砂の決戦 バルカンと北アフリカ 文/青木基行
p.60 装甲部隊、東進せよ!!「バルバロッサ」からハリコフまで 文/青木基行
フランス戦後ドイツ軍が装甲師団数を倍増した。装甲師団は10個から21個、自動車化歩兵師団が6個から13個に増加した。
こういう増強は、装備する戦車や自動車の大量生産と人員の増加・訓練が必要で、簡単に2倍にできないとずっと思っていた。
だが、実際には、新たな装甲師団は戦車連隊を1個しか持っていなかった。最も大きい連隊は3個大隊12個中隊、小さい連隊は二個大隊6個中隊だったそうだ。
なるほど。師団は増えたがその下の組織が小さくなっているので、全体戦力は小さくなっていそうだ。それはそうだろう。いくら戦時といってもそんなに簡単に増産できないだろう。長年の疑問が氷解した。
p.80 装甲部隊の組織・編成と作戦 文/鷹光隆 イラスト/上田信
ドイツ陸軍装甲部隊の組織と編成、隊形や作戦がイラスト付きで、よくまとまっていてわかりやすい。
p.92 装甲師団を構成する諸兵種の編成・装備 文/後藤仁 イラスト/須田幸治
装甲師団の中にどんな兵種があるか、写真やイラストや図を用いてわかりやすく解説している。
歩兵部隊 装甲師団の中にいる自動車化歩兵旅団だ。ハーフトラックやオートバイに乗っている。
砲兵部隊
偵察部隊
対戦車方部隊(別名装甲猟兵)
工兵部隊
管理部隊 食事の面倒をみる部隊。昔タミヤの1/35ミリタリー・ミニチュア・シリーズにフィールド・キッチンがあったが、あれが何を意味しているのか当時はわからなかった。今回、この記事を読んでよくわかった。
高射砲部隊
整備部隊
憲兵隊
補給部隊 補給部隊はドイツ軍でも敗戦まで、馬を多用していたのは驚きだ。
衛生部隊
通信部隊
師団司令部
この記事が私には一番面白かった。装甲師団が多様な兵種の総合組織であることがよくわかった。
p.111 ドイツ軍部隊記号の読み方 文/田村尚也
ドイツ軍部隊記号のルールと例外事項がイラスト入りでわかりやすく説明している。
例が豊富でとてもわかりやすい。
p.119 <<ドイツ陸軍最高の頭脳>>エーリヒ・フォン・マンシュタインの全生涯 文/中山隆志 写真解説/伊達博昭
マンシュタインの生涯が写真と解説でわかりやすく読みやすくまとめている。
p.134 ドイツは、なぜ戦車にディーゼル・エンジンを採用しなかったのか? 文/野木恵一
表題を見た時、「確かに。ディーゼル・エンジンはドイツの発明なのに、なんで?」と思った。ディーゼル・エンジンとガソリン・エンジンの違いを簡単にまとめている。
ディーゼル・エンジンは、
①爆発の危険が低い。
②堅牢なつくりのためエンジンが重い。
③燃費がいいので同じ燃料の量なら約1.5倍に航続距離が伸びる。
④燃料を手に入れやすい。
⑤出力が劣る。
①や③は戦車にとっては重要だろう。
日本軍は①③④からディーゼルエンジンを選んだのだろう。しかし②⑤のために苦心させられたと思う。
ドイツはヨーロッパの戦場なら、ガソリンの方が入手しやすいと考え、②や⑤のディーゼルエンジンの欠点をガソリンエンジンなら補えると考えたのだろうか?
ともかく不思議なことだ。
p.142 ドイツ戦車関連メーカー列伝(2) 文/野木恵一
ラインメタル、MAN、ヘンシェル、マウザーが紹介されている。
モーゼルとマウザーは別会社と、私は思っていたが、何と同じ会社だそうだ。Mauser-Weke Oberndorfという会社名が正式名称だそうだ。Mauserがなぜか日本ではモーゼルとなったそうだ。フランス語読みでも英語読みでもないそうだ。ローマ字として読んでもそのまま「マウザー」だと思うので不思議だ。
p.159 ドイツ装甲師団全史II 文/伊藤裕之助
第11装甲師団から装甲教導師団までの歴史と歴代師団長と戦いについて簡単にまとめている。
p.160 戦車に乗った「幽霊」がシンボルマーク 第11装甲師団 文/伊藤裕之助
戦車に乗った「幽霊」がシンボルマークだそうだが、日本の幽霊とはずいぶん違う。どちらかというと『アラジンと魔法のランプ』に登場するランプから登場する怪物みたいだ。この辺は文化の違いなのだろう。
p.186 真価を発揮しきれなかった精鋭部隊 装甲教導師団 文/伊藤裕之助
ウォーゲームでは、よく、Lehrと記載があるがなんと読むのだろうと思っていた。「レーア」と読むそうだ。教導もしくは示威という意味らしい。