Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

【参考文献】『バルバロッサ作戦』 歴史群像第二次欧州戦史シリーズ4 学習研究社 (1998/03/01)


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もくじはこちら

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バルカン半島電撃戦とバルバロッサ作戦をテーマにしたムックだ。

ドイツ軍がバルカン作戦を実施した理由は、ムッソリーニが勝手にギリシャに攻め込んだから、と思っていたが、それもあるが、ユーゴスラビアのクーデターをヒトラーが許せなかったことが原因だったとのこと。

バルカン作戦をせず1ヶ月早くバルバロッサ作戦が始まっていたらどうだっただろう?

 

p.16 ドイツ3個軍集団 師団ダイアグラム 鷹光隆

バルバロッサ作戦に参加したドイツ軍の戦闘序列だ。

とてもわかりやすい。これのソ連版も見たいのだが、本ムックにはない。

 

p.39 ドキュメント 

 独裁者二人の思惑、バルバロッサへの道 守屋純

 国境会戦からキエフ陥落まで 土門周平

 レニングラード攻囲戦 第一段階 土門周平

 渾身の第一撃 壊滅したソ連空軍 川上しげる

 作戦目標はモスクワ ソ連の心臓部を狙え 土門周平

 対米英開戦を決意 昭和16年・日本 亀井宏

 

 バルバロッサ作戦に至る過程とバルバロッサ作戦からタイフーン作戦の経緯。その頃の日本の情勢。

 

p.96 枢軸軍vs.赤軍 兵力比較 協力/斎木伸生・川畑英毅

ドイツ軍305万人の兵、3350両の車両、7184門の火砲、2770機の航空機

ソ連軍301万4000人の兵、7000両の車両、3万5000門の火砲、6000機の航空機

全てに桁が違う。

 

p.122 機甲師団の必要物資量 文/伊達博昭 イラスト/樋口隆晴

ドイツ1個機甲師団が携行する物資量をその要目から算出してまとめている。1会戦分ではないので、実際にはもっと多く必要だろうが、参考にはなる。

 

1942年のドイツ機甲師団=1個戦車連隊=2個大隊=8個中隊=32個小隊

II号戦車21台

III号戦車75台

IV号戦車24台

III号式戦車9台

合計159台

 

7.92mm機関銃弾 59万4000発(29.7t)

20mm徹甲弾 3780発(0.45t)

50mm徹甲弾 7575発(17.04t)

75mm徹甲弾 4488発(14.36t)

ガソリン 49.95kL(39.2t)

食料(1日あたり) パン1万2000斤(8t) 牛15頭(15t) 豚120頭(36t)

 

合計3tトラック53台に相当する。

実際には榴弾や他の機器やメンテナンス用部品類も運ばないといけないからもっと多くなるはずだ。

 

これを毎日輸送しないといけないのだから、相当大変なことがわかる。

 

作戦級ウォーゲームだと、通常、進撃しても攻撃力は減らない。だが、正確にシミュレートしようと思ったら、補給ポイントを部隊まで運搬しないと、少しずつ戦闘力が落ちていくべきだ。それをルール化するのはかなり大変だが、正確なシミュレーションをしようと思ったらそうすべきだろう。もしかしたらOCS(Operational Combat Series)はそうなっているのかもしれないが・・・。

この記事を読んで、第二次世界大戦時の戦争をするためにいかに大量の物資を運ばないといけないか、想像できた。

 

p.136 疎開工場が支えたソ連兵器の質と量 徳田八郎衛

英米ソ独の火砲、戦車、航空機の1939年から1945年の生産量の表がある。

これを見るとこの四か国の生産量が桁違いなのがよくわかる。

ここに日本とイタリアを並べてみたい。