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ドイツ装甲部隊の歴史をまとめたムックだ。
全3号のうちの最終号だ。
V号戦車パンター、ケーニヒスティーガー、ヤークトティーガーなどの開発経緯や、指揮官列伝、組織論についてまとめている。
- p.8 1943.7.1クルスク戦車戦 [東部戦線]全装甲部隊の戦力 文/田村尚也
- p.22 1944.7.11新組織「装甲旅団」を編成 失敗した「火消し」専門部隊 文/田村尚也
- p.39 ドキュメント 文/青木基行
- p.77 大戦後期 ドイツ装甲部隊の実相 ①組織論 装甲師団の編成はどのように変化したか 文/田村尚也
- p.82 大戦後期 ドイツ装甲部隊の実相 ②兵器論 突撃砲・対戦車自走砲・駆逐戦車の違いとは 文/樋口隆晴
- p.88 ティーガーI vs レオパルト2 文/野木恵一 イラスト/上田信
- p.109 ヴァルター・モーデルの全生涯 文/中山隆志
- p.115 ドイツ装甲部隊指揮官列伝 文/伊達博昭 イラスト/徳岡幸弘
- p.131 戦車の基礎知識⑤[砲塔と射撃装置] 文/ <<ドイツ陸軍最高の頭脳>>エーリヒ・フォン・マンシュタインの全生涯 文・イラスト/樋口隆晴
- p.159 ドイツ装甲師団全史III 文/伊藤裕之助
- p.167 ドイツ独立装甲部隊史 文/田村尚也
p.8 1943.7.1クルスク戦車戦 [東部戦線]全装甲部隊の戦力 文/田村尚也
イラスト入りで各装甲師団ごとにどの戦車を何台配備していたかをまとめている。見やすくてわかりやすい。
同じ第5装甲師団でも左のフランス戦(1940)(マーク1個が戦車10両)と比べると質はともかく、戦車数が大きく減っているのがわかる。
同じ第9装甲師団でも左のバルバロッサ作戦(1941)(マーク1個が戦車10両)と比較すると戦車数が減っていることがよくわがる。
p.22 1944.7.11新組織「装甲旅団」を編成 失敗した「火消し」専門部隊 文/田村尚也
装甲旅団は、砲兵、歩兵がいないため、使いづらい組織だった。そして臨時のカンプグルッペ(戦闘団)につながってゆく。
p.39 ドキュメント 文/青木基行
クルスク戦、イタリア戦、ノルマンディーの戦い、マーケットガーデン作戦、ラインの護り作戦、ベルリン攻防戦までの戦いの概略がわかりやすい。
p.77 大戦後期 ドイツ装甲部隊の実相 ①組織論 装甲師団の編成はどのように変化したか 文/田村尚也
戦記を読んでいてずっと不思議に思っていたことがある。「1個師団が参加した」と書いてあっても、「で、結局、何人、戦車は何輌?砲は何門なの?」と知りたくなる。
専門家はそんなことはわかっているのかもしれない。こちらが素人だからそう思うのだろう、と思っていた。
だが、専門家も同じようだ。
そこに明快に答えてくれた。
ドイツ陸軍装甲部隊の組織と編成、定数が、よくまとまっていてわかりやすい。
p.82 大戦後期 ドイツ装甲部隊の実相 ②兵器論 突撃砲・対戦車自走砲・駆逐戦車の違いとは 文/樋口隆晴
突撃砲と対戦車自走砲と駆逐戦車の違いも昔からよくわからなかったことだ。見た目はほとんど同じだからだ。この記事のおかげで明確になった。
突撃砲は、滲透戦術をする際、歩兵の突撃と突撃の間の空白をうめる歩兵砲、歩兵戦車が端緒だ。
第二次世界大戦前は、戦車と戦うのは対戦車砲というのが常識だった。戦車の装甲が厚くなり、対抗上、対戦車砲の口径を大きくすると重くなり人力での操作が難しくなった。そこで陳腐化した戦車の車台に大口径砲を載せたのが対戦車自走砲だ。
突撃砲の管轄は砲兵だったが、装甲兵も欲しい兵器だった。装甲兵科独自の突撃砲として開発されたのが駆逐戦車だった。
組織間の戦いはどこでもあるものだ。
p.88 ティーガーI vs レオパルト2 文/野木恵一 イラスト/上田信
第二次世界大戦と現代のドイツ軍最強戦車の比較だ。
駆動系のイラスト、砲弾の違い、乗員配置などイラストと文章が一体となっていてわかりやすい。
p.109 ヴァルター・モーデルの全生涯 文/中山隆志
p.115 ドイツ装甲部隊指揮官列伝 文/伊達博昭 イラスト/徳岡幸弘
ドイツ軍装甲部隊を指揮した11人の指揮官列伝だ。
p.131 戦車の基礎知識⑤[砲塔と射撃装置] 文/ <<ドイツ陸軍最高の頭脳>>エーリヒ・フォン・マンシュタインの全生涯 文・イラスト/樋口隆晴
照準器から見た敵戦車のイラストを見ると、これで命中させるのは神業だと思う。
p.159 ドイツ装甲師団全史III 文/伊藤裕之助
第21装甲師団から第116装甲師団、フェルトヘルンハレ(FHH)、予備装甲師団、大戦末期の数字ではない装甲師団の歴史と歴代師団長と戦いについて簡単にまとめている。
p.167 ドイツ独立装甲部隊史 文/田村尚也
第501重戦車大隊などの独立装甲部隊の歴史をまとめている。
ウォーゲームをプレイするときにユニットを動かすときに思いを馳せたい。