Advanced Squad Leader Starter Kit #3(ASLSK3)ではいよいよ車両が登場する。
ルールを読んでまとめてみた。
前回、ユニット上の数字の意味を見てみたが、今回は移動ルールについて見ていく。
目次
【1】車両の移動[3.3.2]
装軌式車両のMPを見ると、開豁地1、道路をCE状態だと1/2、BU状態だと1、麦畑1、林全移動力、林道を道路上だと1/2、茂み2、建物1/2移動力、丘4だ。
また、始動に1MP、停止に1MPが必要だ。
始動の1MPを使った時許容移動MPが赤い車両はDR12の場合、機械的な信頼性が低いため、恒久的な走行不能[7.10]に陥る。
始動と停止が新しいルールだ。
従って、下のように、L6=>M6=>N5=>O5=>P4=>P3と移動したとする。写真ではCE状態ではないがCE状態だとする。
L6で始動1MP
M6でCE状態の道路移動なので1/2で1と1/2
N5でCE状態の道路移動なので1/2で2
O5でCE状態の道路移動なので1/2で2と1/2
P4でCE状態の道路移動なので1/2で3
P3の石造建物に入り、全移動力14の半分の7で10。建物に入ったのでボグ判定をする。
停止で1MPで11だ。
車両射界(VCA)の変更は1(林か建物なら2)が必要で、他の車両や残骸がある場合+1(ただし道路なら+2)が必要だ。
【2】ボグ[7.6]
下のように、F7=>F6=>F5=>E5=>D4=>D3=>D2と移動したとする。
F7で始動1MP
F6で丘に登ったので4+開豁地1=5なので6
F5で果樹園1なので7
E5で果樹園1なので8
D4で道路沿いの移動ではないので開豁地1で9
D3で開豁地1なので10
D2で茂み2なので12
停止で1MPで13だ。
下の写真ではT5にいるケーニヒス・ティーガーが林に進入している。
U5に11で進入し全移動力11を使う。始動1と停止1を含めてもいいということだ。
ボグ判定DRMは、車両識別用アルファベットが□で囲まれているので高接地圧車両のため+2で、DR結果が12以上だとボグ発生で走行不能となる。
許容移動力の半分を使用して林に入れるが、その時はDRM+3になる。ケーニヒス・ティーガーの場合、+5なのでDR7以上でボグになる。
ボグになったら、自身のMPhの最初にボグ状態解消DRができて、色つきdrが修正後に1-4ならばボグ解消だ。修正前色つきdr x 修正前色なしdr = ボグ解消に消費した始動MPとなる。[7.6]
U5でボグ状態になったケーニヒス・ティーガーがボグ解消DRで1と4とする。
1x4=4ボグ解消に消費した始動MPだ。
色づきダイスが1-4の範囲なのでボグから脱することができる。
仮にボグ解消DRが5と1なら、色つきダイスが5のため、立ち往生(Mired)で以後の解消DRの色つきdr+1だ。
仮にボグ解消DRが6と1なら、色つきダイスが6のため、恒久的な走行不能になる。
【3】機動状態(Motion)[3.3.2]
MPh中に全MPを消費して停止MPを消費しない時、機動状態となり「Motion」マーカーを置く。
機動状態の車両は準備射撃をできない。
機動状態の車両はどの射撃フェイズでも移動目標となる。
機動状態の車両はLOS妨害にならないしTEMももたない。(通常の車両はLOS妨害でTEM+1となる。)
【4】機動の試み[3.3.2.1]
敵MPh中に、LOS外にいた敵AFVがLOS内に入ってきたとき、臨機射撃と同じタイミングで機動の試みを宣言しdrする。
ダイスの目が現在移動中の敵ユニットがAFVのLOS妨害でTEM+1となる。内で消費したMF/MP以下の時機動の試みが成功する。
成功したAFVはMOTIONカウンターが置かれ自由にTCA/VCAを変更できる。
機動の試みdrに失敗してもペナルティーなし。
【5】移動中射撃[3.3.2.2]
MPh中に移動中射撃(Bounding First Fire)できる!!なんとこれは凄いルールだ!!
射撃を行うAFVが目標とのLOS内でいくつMPを消費したかでTH DRM(命中確認修正)が変化する。
K3にいたケーニヒス・ティーガーがL3へ移動したとする。
K3で始動MP1
L3で4+開豁地1=5で6MPになる。
L3でO4のT-34/85のLOSに入ったことになる。L3ではケーニヒス・ティーガーは5MP使用している。
ここでT-34/85が臨機射撃するかしないか宣言した後、ティーガーが移動中射撃を宣言する。
もしT-34/85が射撃するとしたら、事例13のBU状態+1、事例17TEM高度優位性+1、事例22目標のサイズ-2、事例24で臨機射撃でLOS内での消費MP>3MPのため+2で、合計+2だ。
ケーニヒス・ティーガーが移動射撃するとしたら、
事例1AFphの射撃で+1、事例13BU状態+1、事例14でLOS内でのMP消費が5なのでSTのため+2、事例16で小さい方のdrx2となる。仮に1と3が出たら、DR4+事例16以外の修正4+事例16の修正(1x2)=10となる。
K3にいたケーニヒス・ティーガーがL2へ移動したとする。
K3で始動MP1
L2で開豁地1で2MPになる。
L2でO4のT-34/85のLOSに入ったことになる。L2ではケーニヒス・ティーガーは1MP使用している。
ここでT-34/85が臨機射撃するかしないか宣言した後、ティーガーが移動中射撃を宣言する。
もしT-34/85が射撃するとしたら、事例13のBU状態+1、事例22目標のサイズ-2、事例24臨機射撃でLOS内での消費MP≦1MPのため+4で、合計+3だ。
ケーニヒス・ティーガーが移動射撃するとしたら、
事例1AFphの射撃で+1、事例13BU状態+1、事例14でLOS内でのMP消費が1なのでSTのため+4、事例16で小さい方のdrx2となる。
仮にダイスが6と2ならDR8+事例16以外の修正6+事例16の修正(2x2)=4=18だ。
仮にダイスが1と2ならDR3+事例16以外の修正6+事例16の修正(1x2)=2=11だ。
そして色つきダイスの目がROF1なので、他のヘクスへ移動してROFを使用して射撃していい。
こう見ると、やはり移動中射撃は命中確率が大きく下がるようだ。
他にも細かいルールがあるが、大雑把にこんな感じだろう。
次はいよいよ戦闘ルールだ。