Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

『ASL Starter Kit #4』太平洋戦線ルールメモその3 隠蔽マーカー/HIP/潰走フェイズ編

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Advanced Squad Leader Starter Kit #4(ASLSK4)ではいよいよ日本軍が登場する。

ASLSK4の日本語訳は、A grove of ASLにも見当たらなかったので、自分で訳してみて、ルールをまとめてみた。

war.game.coocan.jp

ASLSK4の8.0 Pacific Theaterのうち8.3 Concealmentの部分をまとめたものだ。

訳については、保証しない。

誤訳や解釈の違いがあるかもしれないので、原文をよく読んでプレイしてほしい。

 

目次

 

8.3 隠蔽

隠蔽は、シナリオ特別ルール(SSR)で太平洋戦線の地形(8.2)が指定された場合のみ、有効となる。
特定の状況下では、歩兵ユニットはユニットまたはスタックの上に隠蔽カウンターを1枚(唯一の)配置することで隠蔽することができる。
スタックには隠蔽カウンターを1枚だけ含めることができ、隠蔽ユニットの上に常に配置する必要がある。

 

 隠蔽カウンターは1枚しか置けないので、AH『戦闘指揮官』(Squad Leader)シリーズの隠蔽ルールと違って独自のルールのようだ。


シナリオの開始時に、歩兵ユニットは以下の場合に隠蔽カウンターを配置することができる。
●隠蔽地形に設置され、戦闘序列(OB)に指定された隠蔽カウンターを使用する場合。または
●敵側ユニットは地図盤上に初期配置されていない(敵に見られる前にすべてのユニットを隠してください)場合。又は
●すべての初期配置が終わった後、どの敵ユニットもLOSを持っていない場合。


地図盤に入る援軍は、常に隠蔽状態で配置することができる。
特定の地形タイプのみが隠蔽地形と見なされる。
●ジャングル(疎生、密生どちらも)
●ヤシ林
●クナイ
●竹林
●小屋(倒壊した小屋も含む)
●建物


隠蔽ユニットは、非HIP統制状態の敵ユニットのLOSが通り以下のいずれかが発生すると、隠蔽を失う。
●固有火力/MAまたはSW/砲を準備射撃、防御射撃、最終射撃、前進射撃で使用する場合。
●不意打ちとヘクス内の敵ユニットの除去を行わずにCCで交戦した場合。
●煙幕手榴弾投擲やDCの設置を試みた場合。
●警戒移動(Assault Movement)を使用せずMPhに移動した場合。
●MPhで移動するか、阻止(3.6)が可能な状況にある開豁地へ突撃した場合。
●MPh中に敵の隠蔽カウンターがあるヘクスに入ろうとした場合。
●KIA, K, MC, またはPTCの結果をこうむった場合。
●設置した砲の射界変更した場合。
●支援火器(SW)や砲の受け渡しや受領をした場合。
●展開(deploy)または統合(recombine)(8.4-.4.1)をした場合。
●指揮官がPAATC以外の指揮能力修整を使用した場合。
●潰走ユニットに阻止(3.6)をした場合。

 

隠蔽ユニットは、次のいずれかが発生すると、LOSに関係なくその隠蔽状態を失う。
●いかなる理由でも負傷や混乱状態になった場合
●MPhやRtPhに敵ユニットが隠蔽ユニットのいる場所に進入を試みた場合。
●(いつでも)自発的に

 

8.3.1 隠蔽の獲得

 統制状態ユニットは自軍プレイヤーターン終了時に隠蔽地形にいて敵軍ユニットのLOSが通らない場合、隠蔽状態を獲得できる。

 

8.3.2 隠蔽状態の効果

 隠蔽カウンターが乗っている敵軍スタック中のカウンターの内容を見ることはできない。
隠蔽ユニットに対する砲兵器による攻撃は命中確認(TH)DRM+2を受け、非砲兵器のIFT攻撃は、地域射撃とみなされるため半減される(操作可能に配置されたDC対隠蔽ユニットの戦闘も含む)。
これは、他の地域射撃による火力修正理由に加えてもよい。
地域目標の捕捉(6.11)のみが隠蔽目標に対して使用することができ、隠蔽目標は地域目標タイプ(ATT)を使用している場合のみ地域目標の捕捉を獲得することができ、獲得するための射撃がその隠蔽を失わせる場合のみ地域目標の捕捉を獲得できる。
そのMPhまたはRtPth中にユニットまたはスタックは、隠蔽スタックしか存在しないヘクスに進入できるが、その場合、防御側スタックと(もしあれば)移動側スタックの両方から隠蔽カウンターが取り除かれる。
AFV は通常通り進入することができるが、歩兵は(バンザイ突撃を行わない限り)進入せずに停止し、そのヘクスで残りのMFを支払い、MPh/RtPhの移動を終了しなければならない。そこでは、先に攻撃が行われていた場合、既存の残留火力カウンターに攻撃されることになる。
APhの間、隠蔽スタックは、統制状態の敵軍ユニットのLOSが通る開豁地 (3.6)に入らない限り、突撃し、隠蔽状態を維持できる。
地形に関係なく、戦闘ユニットの少なくとも1枚でも隠蔽状態であれば、不意打ちはどのヘクスでもおこりうる。
隠蔽側は不意打ち判定に-2drmを受ける。
敵を不意打ちしたが完全に除去できなかった側は隠蔽状態を失う。
隠蔽ユニットが混戦状態になることはない(敵軍ユニットと混戦状態を維持することもない)。

 

8.3.3 砲と初期隠匿配置(HIP)

砲兵器は、5/8インチ隠蔽カウンターを使って、隠蔽状態を操作班と共有する。
開豁地にいる初期隠匿配置(HIP)で設置状態の砲兵器と操作班は、統制状態の敵ユニットのLOSが通った時、隠蔽される。
命中確認表(TH Table)で射撃する場合、HIPで設置状態の砲は、地図盤上に隠蔽状態で配置され、色つきダイスの目が5または6の場合のみ、隠蔽状態が失われる。
APhにHIPユニットがいるヘクスに敵軍歩兵ユニットが進入したとき、そのHIPユニットはCCPhに地図盤上に隠蔽状態で登場する。
これ以外の場合、砲は通常通り隠蔽を維持/獲得する。

 

8.3.4 潰走フェイズ

RtPhの間、隠蔽ユニットは自発的に隠蔽ユニットを除去するか、または、潰走ユニットが隠蔽ユニットのいるヘクスに進入を試みるまで、無視される。

隠蔽ユニットのいるヘクスに進入したとき、隠蔽状態は失われ、混乱状態ユニットはその潰走フェイズを終了する。潰走に失敗した場合、除去される。

 

 オリジナルAH『戦闘指揮官』(Squad Leader)シリーズよりシンプルになった気がする。

 これで太平洋戦線が舞台のASLSKシナリオもプレイできそうだ。とても楽しみだ。