Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

両軍のジレンマが自然に再現されるウォーゲームの古典 AH『D-DAY』バトル・レポート(AAR)


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2024年は第二次世界大戦のDデイからの西部戦線の戦いからちょうど80周年だ。

ということで、アバロンヒル社の古典的ゲーム『D-DAY』をソロ・プレイしてみて歴史を追体験してみたい。

 

私は中学生の頃、ウォーゲームを始めたのだが、なぜかこのゲームはプレイしていなかった。今回初めてルール・ブックを読み、プレイすることにした。

 

ルール・ブックを読んで、ゲームスケールが1ターン=1週間、全部でなんと50ターンだということに驚いた。つまり西部戦線を切り開いてから約1年間を扱った戦役級ゲームなのだ。このゲームはノルマンディー上陸作戦を扱ったゲームではなく、西部戦線全体を扱ったゲームだったことに驚いた!!

上陸地点を史実通りノルマンディーにするか、最短距離のカレーにするか、地中海から上陸するか、検討するところから、ライン川を越えるのにマーケットガーデン作戦を実施するか、パットンの主張通りにメッツから侵攻するか、など、西部戦線全体の流れをシミュレートできる面白そうなゲームだ。

 

さて、今回どうなるか?

 

目次

  1. ■初期配置
  2. ■第1ターン(1944/06/06)
  3. ■第2ターン(1944/06/13)
  4. ■第3ターン(1944/06/20)
  5. ■第4ターン(1944/06/27)
  6. ■第5ターン(1944/07/04)
  7. ■第6ターン(1944/07/11)
  8. ■第7ターン.(1944/07/18)
  9. ■第8ターン(1944/07/25)
  10. ■第9ターン(1944/08/01)
  11. ■第10ターン(1944/08/08)
  12. ■第11ターン(1944//08/15)
  13. ■第12ターン(1944/08/22)
  14. ■第13ターン.(1944/08/29)
  15. ■第14ターン(1944/09/05)
  16. ■第15ターン(1944/09/12)
  17. ■第16ターン.(1944/09/19)
  18. ■第17ターン(1944/09/26)
  19. ■第18ターン(1944/09/10/03)
  20. ■第19ターン(1944/10/10)
  21. ■第20ターン(1944/10/17)
  22. ■第21ターン(1944/10/24)
  23. ■勝利条件の確認
  24. ■感想

■初期配置

ドイツ軍の初期配置は悩ましい。

駐留歩兵(1-2-2)33個を、補給能力数が5以上の沿岸に配置した。

装甲師団は少し内陸に配置した。

ビスケー湾に上陸されると装甲部隊がいないが、ここはドイツから遠いから、ここに上陸されても防衛は間に合うだろう。



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■第1ターン(1944/06/06)

連合軍は7つの侵攻地域から侵攻先を選択できる。

南フランス(South France)は、意表を突くという意味では有望だが、ここからだとドイツ本国が遠い上、地形的にドイツ軍が守りやすいだろう。

ビスケー湾(Bay of Biscay)も意表を突くという点では同じく有望だが、ここもドイツ本国から遠い。平地が多くドイツ軍は守りにくいだろう。

ブルターニュ(Brittany)も若干遠いがノルマンディー(Normandy)より平地が多いので、攻めやすそうだ。

カレー(Pas de Calais)やル・アーブル(Le Havre)や北海(North Sea)はドイツ軍の防衛が固そうだ。

やはり、ノルマンディー(Normandy)か。

連合軍内で議論百出していたが、アイゼンハワーがついにブルターニュ(Brittany)上陸を決めた。

上陸後、アヴランシュ(Avranches)(V36)、レンヌ(Rennes)(X38)、サン・ナゼール(St.Nazaire)(AA41)を確保し、ブレスト(Brest)(V43)やロレアン(Lorient)(X42)を補給港にして、東に進みパリ(Paris)(U26-V27,V28)を目指すのだ

 

米軍第1、2歩兵師団がサン・マロ(St.Malo)(V38)、英軍第43、カナダ軍第3歩兵師団がサン・ナゼール(St.Nazaire)(AA41)に上陸した。米軍第82空挺師団がW39に、英軍第6空挺師団がAA40に降下して上陸を支援する。


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サン・マロ(St.Malo)(V38)の戦いは、11+1:4=3:1だ。

ドイツ軍第182国民擲弾兵師団が壊滅した。米軍も第2歩兵師団が壊滅した。

米軍第1歩兵師団がサン・マロ(St.Malo)(V38)を解放した。サン・マロ(St.Malo)(V38)市民が大騒ぎで大歓迎した。

サン・ナゼール(St.Nazaire)(AA41)の戦いも、11+1:4=3:1だ。ドイツ軍第16空軍地上部隊がBB41を通って、CC41に退却した。このゲームの場合、川を越えてZOCが及ばないので、このような退却ができるのだ。

英軍第43歩兵師団、カナダ軍第3歩兵師団がサン・ナゼール(St.Nazaire)(AA41)を解放した。こちらも大騒ぎだった。


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サン・マロ(St.Malo)(V38)とサン・ナゼール(St.Nazaire)(AA41)に連合軍が上陸したことを知ったヒトラーはすぐに反撃することを命じた。

だが、すぐに反撃地点まで届く部隊は限られていた。


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W39の戦いは、5:3+1=5:4=1:1だ。ドイツ軍第91、第319国民擲弾兵師団が壊滅した。

反撃は失敗した。


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■第2ターン(1944/06/13)

連合軍はブルターニュ半島をフランス本土から封鎖した。

米軍は、レンヌ(Rennes)(X38)を攻撃する。

英軍はナント(Nantes)(BB40)を攻撃する。


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米軍がレンヌ(Rennes)(X38)を解放した。

英軍がナント(Nantes)(BB40)を解放した。

だが、CC41の第16空軍地上部隊を攻撃したカナダ第3歩兵師団がドイツ軍の反撃に遭い壊滅した。


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ヒトラーは現在地の固守を命じるが、ドイツ軍国防軍はそれが無理なことがわかっていた。

ブルターニュ半島から連合軍が出てこれないように防衛線を敷いた。

セーヌ川(Seine)沿いに第二の防衛線を敷くことにする。


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■第3ターン(1944/06/20)

連合軍はブルターニュ半島からの突破を目指し前進する。


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Z36で米軍ビッグ・レッド・ワンこと第1歩兵師団がドイツ軍第331国民擲弾兵師団との戦いで相撃ちになった。


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ドイツ軍はZ36に突出している米軍第101空挺師団を攻撃する。
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後退不能で米軍第101空挺師団が壊滅した。

ブレスト(Brest)(V43)にいた第245国民擲弾兵師団が補給切れで降伏した。


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史実だと、シェルブールCherbourg)(Q34)は解放していたが、カーン(Caen)(S32)は解放できてなく、ノルマンディー半島から突破できていなかったから、連合軍の侵攻度合いは、今回のプレイの方が面積としては、広く進んでいる。

■第4ターン(1944/06/27)

米軍第82空挺師団がブレスト(Brest)(V43)を攻略し、重要戦略施設である潜水艦基地を捕獲した。

ドイツ軍Uボートは連合軍侵攻前に全て脱出しており、施設もかなり破壊されていた。

ド・ゴール率いる自由フランス軍がフランス本土へ記念すべき再上陸を果たした。

英軍がドイツ軍の第一防衛線の最南端であるCC36にいる第2SS装甲師団を包囲攻撃した。


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戦いの結果、ドイツ軍第2SS装甲師団は、カナダ軍第5機甲師団、英軍第3歩兵師団を道連れにした。


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ドイツ軍はロワール川(Loire)沿いの第一防衛線を敷く。セーヌ川(Seine)川沿いの第二防衛線はほぼ敷けた。


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■第5ターン(1944/07/04)

連合軍がドイツ軍の第一防衛線に襲いかかる。


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ドイツ軍第2装甲師団が壊滅した。

X36では、ドイツ軍第21装甲師団、第17SS装甲擲弾兵師団と米軍第2機甲師団、第5歩兵師団が相撃ちになった。

 

ラ・ロシェル(La Rochelle)(FF41)では、ドイツ軍第158国民擲弾兵師団が壊滅し、同市が自由フランス軍によって、解放された。


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ドイツ軍の防衛線が破綻した。

早くセーヌ川(Seine)の防衛線へ後退しなければ包囲されて補給切れで殲滅されてしまう。


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■第6ターン(1944/07/11)

英軍や自由フランス軍を主力とした部隊はパリ(Paris)(U26-V26-V27)解放に向けて前進する。

パリ(Paris)(U26-V26-V27)は、下の写真でダイスを置いたところだ。
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X31の戦いでドイツ軍第84国民擲弾兵師団が全滅した。

アヴランシュ(Avranches)(V36)の戦いで、ドイツ軍第344国民擲弾兵師団が全滅し同市が解放された。

 

ドイツ軍はセーヌ川(Seine)防衛線を張った。

ヒトラーはこれ以上の連合軍の侵攻は許さない、ここで止まる、とドイツ国民に豪語した。


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■第7ターン(1944/07/18)

 

連合軍の先鋒がパリ(Paris)(U26-V27-V28)郊外に迫った。


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BB32でドイツ軍第275国民擲弾兵師団が全滅した。

カーン(Caen)(S32)でドイツ軍第348国民擲弾兵師団が文字通り全滅した。

T30の戦いでドイツ軍第276国民擲弾兵師団と第5降下猟兵師団が壊滅した。米軍第5機甲師団、第29歩兵師団も相撃ちになった。

W27の戦いでドイツ軍第277国民擲弾兵師団と英軍第11機甲師団が相撃ちになった。


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ドイツ軍はボルドー(Bordeaux)(LL44)やノルマンディー地方にいる部隊が補給切れになった。

ドイツ軍はパリ(Paris)(U26-V27-V28)郊外で英軍近衛機甲師団に反撃する。


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英軍近衛機甲師団が全滅した。


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■第8ターン(1944/07/25)

連合軍はパリ(Paris)(U26-V27-V28)目指して前進する。

フランス第1歩兵師団はビシー(Vichy)(MM30)を目指して前進する。


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包囲されていたドイツ軍5個師団とドイツ軍第14軍団司令部が補給切れで除去された。


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■第9ターン(1944/08/01)

フランス軍第1歩兵師団がビシー(Vichy)(HH30)を解放した。

親ドイツ政権だったビシー政府が倒れた。ペタン首班は逮捕された。

英軍の先鋒がブザンソン(Besancon(CC21)を解放し南フランスにいるドイツ軍をドイツ本土から分断した。ただ、ここまで進出すると次のターンには補給切れになる。補給に使える港が必要だ。

連合軍はボルドー(Baordeaux)(LL44)を解放した。


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連合軍がついにパリ(Paris)の一部V27を攻撃した。
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ドイツ軍第1SS、第51SS装甲師団が壊滅した。

パリの市街が激しい爆撃と砲撃にさらされ炎に包まれた。


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連合軍は全部隊を上陸させてしまったが、二回目の上陸作戦のために部隊を温存しておいた方がよかったかもしれない。


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■第10ターン(1944/08/08)

連合軍がセーヌ川(Seine)突破作戦を開始した。


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ディジョン(Dijon)(BB23)を自由フランス軍が解放した。

米軍第20機甲師団と第95歩兵師団がU27でセーヌ川(Seine)渡河に成功した。


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ドイツ軍はS25で米軍第13、第82空挺師団に1:1の戦闘比だが、反撃する。
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ドイツ軍第77、第48、第343国民擲弾兵師団と米軍第13、第82空挺師団が相撃ちになった。

南フランスにいて補給切れになっていた4個師団と1個司令部が降伏した。


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■第11ターン(1944/08/15)

連合軍がセーヌ川(Seine)渡河のために1:1のような戦闘比でも攻撃を仕掛ける。


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パリ(Paris)のうちドイツ軍がU26を守っていたドイツ軍第85国民擲弾兵師団と第3降下猟兵師団がヒトラー総統の死守命令を守り戦っていたが、ついに全滅した。

パリ(Paris)市街はあとV28が残るだけだ。

R29でも渡河が成功し、ル・アーブル(Le Havre)(R30)が孤立した。

ブザンソン(Besancn)(CC21)を解放した英軍第52歩兵師団が補給切れで戦力低下し除去された。


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セーヌ川の防衛線をあちこちで破られたことを聞いたヒトラー総統は、各部隊に死守命令を発した。

しかし、ドイツ国防軍はミューズ川(Meuse)への撤退を既に命じていた。

 

ル・アーブル(Le Havre)(R30)守備していた第266,第712国民擲弾兵師団が最期の突撃をして玉砕した。このゲームは敵支配地域(ZOC)内にいるとマスト・アタックなのでしかたない。


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■第12ターン(1944/08/22)

連合軍はパリ(Paris)(U26-V27-V28)を完全に解放した。ド・ゴールは首都に戻った。凱旋パレードを実施したが、首都は無慚にも破壊され尽くしていた。


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S22でドイツ軍第25SS装甲擲弾兵師団が全滅した。

Q22でドイツ軍第352国民擲弾兵師団が全滅した。

アミアン(Amiens)(Q25)のドイツ軍が退却し、同市を連合軍が解放した。

ディエッペ(Dieppe)(Q27)でドイツ軍2個師団が全滅した。


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ドイツ軍は戦線を守る部隊が完全に不足している。

次々と後退していく。


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■第13ターン(1944/08/29)

連合軍の進撃が補給切れになるので止まり始めた。

連合軍が海岸沿いを攻撃する。新たな補給港を得て前進しやすくするためだ。


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ブローニュ(Boulogne)(N24)を連合軍が解放した。そこにはV1号のミサイルサイトがあった。破壊尽くされていて連合軍にとって参考になるような資料はあまりなかった。


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ドイツ軍はジークフリート線に向かって一斉に撤退する。


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■第14ターン(1944/09/05)

連合軍はアントワープ(Antwerp)(L17)目指してひたすら前進する。

同市は下の写真でダイスを置いたヘクスだ。
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ドイツ軍はジークフリート線に防衛線を築いた。
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■第15ターン(1944/09/12)

連合軍はロッテルダム(Rotterdam)(H14)を攻略し重要戦略施設を占領した。既に破壊された後だったが、V2号について、若干の資料が残っていた。

アントワープ(Antwerp)(L17)を解放した。

ここは貴重な補給港だ。


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ほぼ戦史通りの戦線状況になった。

 

■第16ターン(1944/09/19)

このターンから連合軍はまた増援がくる。ドイツ軍も増援が来る。

史実だとこのターンでマーケットガーデン作戦が実施されたことになるが、米軍は第82、第101空挺師団を失っており、他にも第13空挺師団を失ったので空挺作戦は実施できない。

 

連合軍は残っている英軍第6空挺師団を使ってG10にいるドイツ軍第9SS装甲師団、第106装甲旅団を包囲攻撃する。

ここからライン川を渡れば勝利へ大きく前進できる。


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連合軍はO14でジークフリート線を突破した。

G10で米軍がライン川渡河に成功した。


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G9でドイツ軍が反撃を試みる。
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ドイツ軍第15SS装甲擲弾兵師団と英軍第6空挺師団が相撃ちになった。


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■第17ターン(1944/09/26)

連合軍がD10とE12の間にある堤防を渡ってライン川東岸に渡った。

連合軍はジークフリート線に一気に攻勢をかける。


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F8でドイツ軍第17SS装甲擲弾兵師団が全滅した。

エッセン(Essen)(J10)が陥落した。

I11の戦いでドイツ軍第17空軍地上部隊と第347国民擲弾兵師団が米軍第3、第76歩兵師団と相撃ちになった。

ボン(Bonn)(N10)で装甲教導師団が全滅した。

アーヘン(Aachen)(M13)も陥落した。

ジークフリート線もズタズタになった。


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ちょうど10個師団がライン川東岸に到達した。

あと4週間(4ターン)、つまり、第21ターンまで10個師団以上がライン川東岸に存在すれば連合軍の勝利だ。


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■第18ターン(1944/10/03)


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デュッセルドルフ(Dusseldorf)(L10)も陥落した。

ドイツ軍はもう戦線を維持できない。


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■第19ターン(1944/10/10)

ドイツ軍は断末魔の状態だ。

連合軍は各個撃破していく。
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ドイツ軍は地図盤北方から完全に駆逐された。
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■第20ターン(1944/10/17)

トリール(Triel)(R14)の要塞にこもるドイツ軍第12SS装甲師団を包囲攻撃する。
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要塞は防御力3倍だから3:1ではなく2:1だ。

ダイスは3でD back2だ。要塞でもD back2は有効だから、ドイツ軍第12SS装甲師団が壊滅しトリール(Triel)(R14)が陥落した。

M6の戦いではドイツ軍第84国民擲弾兵師団が全滅した。


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■第21ターン(1944/10/24)

連合軍がこのターンも10個師団以上がライン川東岸にいれば勝利だ。

ドイツ軍がそれを阻止する兵力がない。


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■勝利条件の確認

連合軍が最低10個師団以上のユニットを4ターンにわたってライン川東岸に保持したいたので、連合軍の勝利だ。

 

■感想

連合軍は史実と異なりブルターニュ半島(Brittany)から上陸し、一気に前進できたのが勝因だった。

ドイツ軍はセーヌ川(Seine)にうまく戦線を張ったが、そこで兵力を消耗してしまい、ジークフリート線で防衛することができなくなった。

史実通り、フランスでは兵力を温存して後退し、ジークフリート線で抵抗をした方が長期間戦えただろう。

 

ドイツ軍はE12-D10の堤防に防衛部隊を配置していなかったのが失敗だった。

今回のゲームではマーケットガーデン作戦に相当する戦いがG10で起こった。

アルンヘム(Arnhem)はこのマップにはないが、H11だろう。

 

このゲームはドイツ軍上層部の悩み「連合軍がどこに上陸するか」が見事に再現されている。史実通りノルマンディー(Normandy)に上陸したらどうなるか、カレー(Pas de Calais)に上陸したらどうなるか、南フランスだったら・・・など歴史のifも堪能できるだろう。

 

このゲームをプレイしてみて驚いたのは、マーケットガーデン作戦直前の頃の連合軍の補給問題が見事に再現されていることだ。

司令部ユニットから8ヘクスまたは16ヘクスまでしか補給が到達しないので、連合軍の進撃がおのずと停滞していくのだ。

モントゴメリーがライン川渡河のためにあんな無茶な作戦を考えた理由を体感できた。

 

最大50ターンは長いから、いろいろな局面で始まるシナリオを作ると面白いと思った。

 

シンプルなルールで、西部戦線で戦った将兵の状況をうまく再現できるウォーゲームの傑作だと私は思う。