Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン タクテクス TACTICS 第7号(1983/1/1)

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TACTICS 第7号 表紙

 

TACTICS第7号(1983/1/1)を読んでみた。表紙は、『アイアン・ボトム・サウンド』のボックス・アート。特集は「戦略的センスとは」。付録ゲームは、ミニ『第三帝国』(Third Reich)ともいうべき『ドイッチラントウンターゲルト』(Deutschland unter Geld)。デザイナーは高梨俊一。

このゲームは、TACTICSの付録ゲームの中ではビッグゲームだが、かなり面白くてずいぶんやった。『第三帝国』はビッグで敷居が高かったが、これはちょろっと並べてすぐできて、その割には戦争経済を考えることが多くて面白かった。

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TACTICS 第7号 もくじ

『バトルレポート 日露戦争』 鈴木銀一郎 奥山浩幸

これはプレイヤーの心理がよくわかり面白いレポートだった。惜しむらくはプレイの図や写真をもっと入れてほしかった。このゲームを持っていないとよくわからない。

 

『スコードリーダー 日本語解説所蔵補:デザイナーズノート』

『スコードリーダー 小部隊戦術の発展』ジェネラル第14巻5号 ジョン・ヒル 大塚亨/訳

これは『戦闘指揮官』(Squad Leader)のデザイナーの考えがよくわかって面白い記事だった。「1個大隊の攻撃正面が1000ヤード(914m)以下、できれば600ヤード(598m)」ということは、『戦闘指揮官』(Squad Leader)では、15から23ヘクスという感覚がわかって面白い。

 

『The battle for the South アメリカ独立革命の終盤戦 <GDW>ギルフォードコートハウスの戦い』栗田祥男

アメリカ独立戦争については、ほとんど知識がないが、この記事は面白く読めた。ヒストリカル・ノートとGDWギルフォードコートハウスの戦いのレビューと、そのシステムを使ったバリアントである『カウペンズの戦い』と盛りだくさんだが、とてもよくまとまっている。こういう記事はシミュレーションゲーム雑誌らしい歴史の取り扱いだと思う。

 

『ツクダ・ホビー タイガーI』デザイン/リポート 戸美野義之

兵器の要目を細かく表にして、ゲームシステムとしてまとめるのがツクダ・ホビーのゲームの特徴だった。今だと、スマホシミュレーションゲームで、美しいグラフィックとド派手なアクションで描けるだろう。当時は、細かいデータ・チャートと紙のユニットとサイコロでそれを表現し、残りを脳みそで想像するしかなかったが。今この手の戦術級ゲーム(戦闘級と言った方が適切だと思う)を、好き好んでやる人はもういないのだろうなぁ。

 

『内外ゲームガイド ロビンフッド

ロビンフッドはおとぎ話かと思っていたら史実なのですね。知りませんでした。

アバロンヒル社から2,800円で発売されていたようです。売れたのかなぁ?

 

『パンツァー・ブリッツ 戦車指揮官教則本 シチュエーションの個別分析』<ウォーゲーマーズ・ガイド・ツゥ・パンツァー・ブリッツより>ボブ・ハルマン 田中晋二/訳

シナリオごとに勝利条件、部隊や地形の分析と戦い方のコツがうまくまとまっている。『パンツァー・ブリッツ』(Panzer Blitz)は持っていなかったが、これの『戦闘指揮官』(Squad Leader)版が欲しいと思った。

 

『太平洋の水上戦 スラバヤ沖海戦』石川明

今回は、『大日本帝国海軍』(IJN)の追加シナリオもついていて、単なる戦史雑誌記事でなく、シミュレーションゲーム雑誌らしくてよかった。

 

ホビージャパン後援・協力のゲーム・クラブ タクテクス シミュレーションアカデミア創設!』

こんな広告があった。これはその後どうなったのだろう?