Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

S&T 77号『奇襲空挺部隊』(PARATROOP) 『レッド・デビルス』(Red Devils)

 Strategy & Tactics誌 第77号(1979年11月-12月号)の付録で後にSPIから箱入りで発売された『奇襲空挺部隊』は『エバン・エマール』(Eben Emael)、『クレタ』(Crete)、『レッド・デビルス』(Red Devils)の3個のゲームが同梱されている。

 この3個のゲームはゲーム・スケールもルールも異なる全く別なゲームである。

 『レッド・デビルス』(Red Devils)は、1944年9月のマーケット・ガーデン作戦のうち、アルンヘム周辺の戦いをシミュレートしたゲームである。

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『奇襲空挺部隊』(Paratroop) 『レッド・デビルス』(Red Devils) 初期配置。
ドイツ軍はわずか4ユニットしかない

 ゲーム・スケールは、1ヘクス=600m、1ターン=12時間。ユニットの移動力は全て「10」のため、ユニットには記載がない。機械化部隊と非機械化部隊で地形による消費移動力が異なる。移動終了時に同一ヘクスに2個部隊以上が位置することは不可。"混乱状態"になっていない敵部隊に隣接したら停止。ドイツ軍はフェリーによってネーデルライン川を渡河できる。

攻撃は任意。隣接している部隊に攻撃をするが、最大1個砲兵部隊と1個非砲兵部隊が、隣接していなくても攻撃に参加できる。

戦闘距離の記載があるユニットもある。記載がないユニットは隣接するヘクスにしか攻撃できない。この戦闘距離ルールがよくわからない。森や町を越えて射撃できるのか、照準線が通る場合だけ射撃できるのか、よくわからない。照準線が通らない所には攻撃できないとも解釈してもいいが、無線で間接砲撃していると考えることもできる。ルール・ブックに照準線の項目がないし、地図に森や町が多く照準線が通らないヘクスが多いので私は後者と考えるが、本当はどうなのだろう?古いゲームだからどこかにQ and Aがあるかもしれないので探してみるか。

ネットで探すとこのゲームを解説した動画を見つけた。便利な時代になったものだ。

35分は長いので、私の質問に答えているかは未確認。

https://grognard.com/m-article-page-list.aspx?GameID=st77

 

 ゲームの手順は次のとおり。

 英軍プレイヤーターン

 ステップ1:英軍移動フェイズ

 ステップ2:独軍混乱状態回復フェイズ

 ステップ3:英軍戦闘フェイズ

 独軍プレイヤーターン

 ステップ4:独軍移動フェイズ

 ステップ5:英軍混乱状態回復フェイズ

 ステップ6:独軍戦闘フェイズ

 

 相手の移動フェイズ中に、混乱状態でない砲兵でない部隊は、敵が戦闘射程内に移動して入った時に機会射撃をするチャンスがある。このときは機会射撃する側が損害を受けることがないので、これをうまく使うことで効果的な防御ができる。

 混乱状態回復フェイズが、相手の移動フェイズと攻撃フェイズの間にあることがこのゲームの重要なポイントのひとつだ。

 

 初期配置時はドイツ軍はわずか4ユニットしかない。

 連合軍が安全に降下できる場所は限られている。ドイツ軍の数が少ないうちにいかにアルンヘムまで進撃するかが課題だ。

 連合軍は第1ターンは14ユニット48戦闘力。第3ターンは8ユニット28戦闘力。第9ターンは4ユニット14戦闘力。合計26ユニット90戦闘力。

 ドイツ軍は第1ターンは4ユニット12戦闘力。第2ターンは15ユニット45戦闘力。第3ターンは11ユニット43戦闘力。第4ターンは1ユニット3戦闘力。第5ターンは2ユニット8戦闘力。第9ターンは2ユニット9戦闘力。合計35ユニット120戦闘力。

 グラフにすると次の通り。

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ターン別登場ユニット数

 

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ターン別戦闘力

 累計で見ると以下の通りで、2ターンにはドイツ軍が連合軍をユニット数、戦闘力でも上回る。連合軍はいかに厳しい戦いを強いられるかがよくわかる。

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ターン別累計ユニット数

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ターン別累計戦闘力

 もっとも、ドイツ軍が戦力で上回ってはいても、ユニットが分散していてあちこちから続々と集結してくるので、英軍としては各個撃破しながらアルンヘム目指して前進することができる。

 スリリングな展開になるのが必定だ。両軍合わせてわずか61ユニット10ターンなので短時間で楽しめる。