Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

『BANZAIマガジンエクストラ』 Vol.12を読んでみた

 

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ボンサイ・ゲームズ企画・制作の『BANZAIマガジンエクストラ』第12号を読んだ。

付録ゲームは『太平洋戦争 血戦!!連合艦隊』と『北京・北堂の57日』

どの記事も面白く隅から隅まで読んだ。

 

p.6 提督たちの戦い『太平洋戦争』アフター・アクション・レポート 中黒靖

付録ゲームの『太平洋戦争 血戦!!連合艦隊』のアフター・アクション・レポートだ。さばげ隊長さんと中村さんの対戦だ。

『太平洋戦争 血戦!!連合艦隊』の盤を見ると、アバロンヒル社の『太平洋の覇者』(Victory In The Pacific)を思い出す。よく似たエリアの分割の仕方だ。

あのゲームにはなかった提督達が登場して戦うので、人間味がある。早くプレイしてみたいものだ。

p.10 ボンバ百名山を征く 真珠湾侵攻 Invasion Pearl Harbor

p. 14 幻と消えたオアフ島上陸作戦

欧米人から見ると真珠湾奇襲の時に陸軍や海軍陸戦隊も連れて行って攻略してしまえばよかった、と思うようだ。そんな歴史のifを扱ったゲームが2010年『World at War』誌で発表された『Invasion Pearl Harbor』だ。現実には真珠湾まで鈍足の輸送船団を連れて見つからないように航行したり、攻略後維持する力は当時の日本軍にはなかったから、あくまで妄想にすぎない。が、こういうifを考えることができるのもシミュレーション・ゲームの面白さだ。

 

p.28 ウォー・ゲームシステム大全

40年近くぶりにウォー・ゲームを再開した身には最近の動向がどうなっているのか全然わからなかったので、そんな私にはありがたい企画だった。

p.30 オペレーショナル・コンバット・シリーズ(OCS) 諸岡幸治

補給ルールが緻密だ。ガダルカナル島に第17軍司令部を進出した理由がわかった。

インパール作戦をこれでやったらどうなるだろう、と思ったら『Burma』があるようだ。Boardgamegeekの記事によると、本ゲームでインパール作戦も扱っているようだ。

p.38 チット=プル・システム 吉川龍虎

チット=プル・システムにもいくつかタイプがあり、「活性化型」「戦闘フレーバー型」「イベント型」などがある。SPI/HJの西部戦線シリーズについて何も記載がないが、「戦闘フレーバー型」に入ると思うがチット=プル・システムとは違うのだろうか?

p.42 切り札シリーズ mitsu

たった16枚のカードを使ったゲームだそうだが、それでゲームとして成立するのだろうか?読んだ限りでは成立するとは思えないので、プレイしてみたい。

p.46 太平記シリーズ 中南清英

このシステムは大変興味を持った。ぜひ入手してプレイしてみたい。

p.50 GCACWシリーズ 和栗南華

南北戦争を扱ったシステム。疲労を数値化していること、戦闘では必ず攻撃側に損失が出ること、が面白そうだ。記事として説明がわかりやすい。ほぼ同じ時代の戊辰戦争をこのシステムで再現できるのではないか?

p.20 真珠湾上陸成功確率2.3%!? 辰巳潤一郎

p.54「スティーブン・ポール」シリーズ 相田英一

補給をデポ・チェーンで再現、交互作戦、イベント・カードが特徴。補給をルールにすると面倒くさくなるのが普通だがこのゲームではどうなのか興味が湧いた。

またこのゲームのリプレイがp.20に掲載されており、面白そうだ。

p.58 ハープーン・シリーズ 一期一衛

ラリー・ボンド氏がゲーム・デザインしたゲーム・シリーズとは知らなかった。紙に定規で位置を描きながら進めるゲームとは驚きだ。

 

p.62 キャンペーン視点のクルスク 鹿内靖

RBM社の雑誌『C3i』の付録ゲーム『Battle for Kursk:The Tigers Are Burning, 1943』の紹介とリプレイ記事。

とても丁寧なゲーム紹介で、このゲームのことがよくわかる。リプレイ記事も丁寧かつ簡潔でとてもわかりやすい。p.74にも記事がある。

 

p.74 地雷ゲーム処理 ハート・ロッカー恍惚日記 DRAGOON

Hollandspiele社の『Empire at Sunrise』が第一次世界大戦の太平洋戦域を扱ったゲームで青島攻略や太平洋の通商破壊戦をシミュレートしているそうで、面白そうだ。

Compass Gamesの『Granada』が紹介されているが、これが同社の『SEKIGAHARA』システムを使っているとのこと。『SEKIGAHARA』がどんなゲームか知らないが、そちらに興味を持った。

 

p.74 このMAPのあちら側 moushiran

ゲームのマップ上にあるヘクスと、その現在の写真を重ねている面白い連載記事だ。

今回はMMP社の『Heights of Courage』というゲームのイスラエルのヘクスと写真だ。

この連載はぜひ続けてほしい。

 

p.82 「キリスト教徒を守れ」『北京・北堂の57日』ヒストリカル・ノート

この記事は面白かった!!義和団事件の時にこんな話があったとはもちろん知らなかった。学校の日本史や世界史が暗記科目になってしまっているが、事件の背景や、当事者達が何に悩みどう行動したかを知るととても面白くなってくる。