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季刊となり、判型も変わって再出発した『タクテクス』誌の第2号だ。
『特集!ハイテク海戦術』
解説記事にリプレイ記事にルール・ブック抄訳と盛り沢山だ。
p.4 特集!ハイテク海戦術 大町竜也 瀬戸利春 桜井真一 有坂純
そうそうたるメンバーによるビクトリーゲーム「フリート」シリーズの解説記事だ。
「フリート」シリーズは『第6艦隊』『第2艦隊』『第7艦隊』『第5艦隊』『第3艦隊』の5作について、33ページにわたり、シナリオを紹介・分析している。
32年前の現代海戦を扱ったゲーム・シリーズだが、2022年の今から見ると古くなっていると思う。
私はWWII以後を舞台にしたゲームはなぜかあまり興味がないのだが、この特集記事を読んでいるとワクワクしてくるから不思議だ。
p.38 海江田四郎になれなかった男 GDW”ハープーン"「沈黙の艦隊」シナリオ/リプレイ 和久尊
かわぐちかいじの『沈黙の艦隊』はこの頃連載されていたのかぁ・・・。
漫画連載時には「これをシミュレーションゲームで遊んでみたいなぁ」と思っていたが実際にプレイしていたのだなぁ・・・。
p.46 三海峡を封鎖せよ!翔企画”シーレーン防衛戦”作戦研究 野俣周紀
翔企画SSシリーズの『シーレーン防衛戦』の作戦研究記事だ。
日本は太平洋戦争でシーレーンを潜水艦によってズタズタにされて惨敗した。
そのためこの頃も「シーレーンをどうやって守るか」が話題になっていた。
それは輸出入に頼る現代日本でも同じだ。SSシリーズの一作だから手軽に楽しめるゲームだろうから入手できたらプレイしてみたい。
p.50 レッドオクトーバーはどこだ? TSR"レッドオクトーバーを追え"作戦研究 岡崎友三
トム・クランシーの『レッドオクトーバーを追え』が登場した時、むさぼり読んだ。
「これゲームになったらプレイしたいなぁ~」と思ったものだが、ゲームになっていたとは知らなかった。ユニットやマップなどのコンポーネントが大きなゲームのようだ。
p.56 大西洋の覇者 GDW"キャプテンズ・エディション・ハープーン”リプレイ/作戦研究 瀬戸利春
『ハープーン』(Harpoon)は、ヘクスを使わないゲームと思っていたが、この『キャプテンス・エディション・ハープーン』は初心者向けで、現代海戦の基礎知識解説がルール・ブックの2/3を占め、ヘクスでプレイするようだ。リプレイや作戦研究を読むとウズウズしてきてしまう。
p.60 Computer Games from Overseas 海外のコンピュータ・シミュレーションゲームを見てみよう 平林政司
この頃は、コンピュータ・シミュレーションゲームがようやく十分遊べるようになってきた頃だ。
ここでは『HARPOON』『688 ATTACK SUB』『THE HUNT FOR RED OCTOBER』『RED STORM RISING』の4作品が紹介されている。
p.84 ゲームステイション 和久尊
GTM 『Air bridge to victory』が紹介されているが、驚いた。なんとロジャー・マクゴワン氏の、HJ『マーケットガーデン作戦』(Operation Market-Garden)のボックス・アートそのままなのだ!!ゲーマーとしては、同じゲームで異なるボックス・アートも困るが、異なるゲームで同じボックス・アートは絶対に使ってほしくない。ホビー・ジャパン社はマクゴワン氏とどういう契約したのだろうか?
p.98 新書英雄伝 有坂純
今回はユリウス・カエサルだ。読み応えたっぷりだ。歴史の授業もこのくらいたっぷりとやってくれると単なる暗記科目でなくなり面白いと思うのだが。
p.100 第二次欧州大戦概説史 戸島毅
ノルウェーの戦いからフランス戦の頭出しまで。
日本の首相に統帥権がなかったのはよく知られているが当時のイギリスでもチェンバレンに指揮権がなく、チャーチルが握っていたのは知らなかった。そしてチャーチルがノルウェー戦をチェンバレン失脚に利用したのも。
p.112 作戦級ゲーム 連載その5 瀬戸利春
今回は防御の例。とてもわかりやすい解説だ。
p.114 ゲーム千一夜 和久尊
作戦級ゲーム・システムの問題点の一つが、本当は同時に行われる両軍の移動や戦闘が手番によって分かれてしまうことだ。その対策としていろいろな試行錯誤が行われたことが紹介されている。
p.146 山猫兵器館 第2回うずしお/ゆうしお級潜水艦 絵と文:鋼鉄山猫
特集に合わせたようで、今回の記事は、海上自衛隊の潜水艦だ。