Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

シミュレーションゲームマガジン タクテクス TACTICS 第59号(1988/10/1)


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タクテクス』(TACTICS)第59号(1988/10/1)を読んでみた。

特集は「情け無用のマルチゲーム」

 

付録ゲームは<TSR/SPI>の『ヒトラー暗殺』(The Plot to Assassinate Hitler 1940-45)

表紙は、ヤークトパンター。イラストは上田信氏だ。

 

目次は次の通り


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p.4 マルチプレイヤーズ・ゲームはこう楽しもう! 桜井真一

マルチプレイヤーズ・ゲーム28種類を一覧表が凄い。交渉指数、一発指数、経済指数、シミュレーション性で分類している。一発指数とは1回のイベントやプレイヤーの行動によってゲームの流れが変わるかを表したものだ。ネットのない時代だから、28種類全ての写真だけでも集めるのは大変だったと思う。

 

p.18 欧州の嵐 ディプロマシー<AH>ワイドリプレイ[前]

ホビージャパンゲーム開発室やタクテクス編集部の人達によるAH『ディプロマシー』(Diplomacy)のリプレイ記事だ。背後に敵がいないロシアやトルコやイギリスが強そうだ。両面に敵がいるドイツ、オーストリア、イタリア、フランスは厳しそうだ。

フランスは仕事の忙しさによって一回パスになる不利な状況。トルコが強い。フランス、ロシア、ドイツが滅ぶ意外な展開。続きが気になる。

 

p.73 海戦戦術入門 瀬戸利春

潜水艦戦だ。

船団の組み方はAH『サブマリン』(Submarine)をプレイする上で参考になる。縦は最大5隻。弾薬積載戦は互いに隣接させたりオイルタンカーと隣り合わせにしないようにする。外周は亡失しても支障が少ない原材料(木綿、小麦、鉱石など)を積んだ貨物船が配置された。全船は18海里以上の幅に展開された。各船の距離は横が約1000ヤード、縦は約500ヤードだった。

AH『サブマリン』(Submarine)の上級ルールだと、横10ヘクス、縦5ヘクスだ。船団編成は横7ヘクス縦5ヘクスだから、横が少し小さい。

1個の護送船団は、6隻(9隻が望ましい)の護衛艦に守られ、内2隻は前方を2隻は後方をそれぞれ左右1隻ずつ楕円を描いてパトロールした。

商戦数は50~60隻が望ましいが当初は20隻以下や30隻程度の船団が多かった。

AH『サブマリン』(Submarine)ではさすがにこの規模の船団はプレイできない。

 

p.77 新書英雄伝 「3つの問い」エパミノンダス伝(中) 有坂純

世界史の教科書では、ペロポンネソス戦争後、ギリシャ諸都市は、歴史から消えていきアレクサンドロスに話がうつる。だが、その消えていった歴史の中でも生きていた人達がいたはずで、そんな一人、テーバイのエパミノンダスについての第2回。ボイオティア戦争でスパルタを破ったテーバイが孤立していく。

 

p.80 古今東西珍本閑談 その4タクテクス創刊号 黒澤慶助

なんと『タクテクス』誌の創刊号をとりあげるとは!!

当時高校生だった黒澤氏が約7年後に『タクテクス』誌で連載しているのだから面白い。

 

p.82 戦国時代の戦略と戦術 軍事的に見た戦国史 第8回桶狭間の合戦(1) 福田誠

今回は、桶狭間合戦前史だ。

 

記事や広告を見ていると、ウォーゲームの王道である作戦級ゲームの新製品の数が少ない。エポックもツクダホビーもそうだ。メタルフィギュアのページやRPGのページや広告が増えている。ボードウォーゲームのブームが去りつつあり、ファンタジーRPGへシフトしていっている状況が誌面からよくわかる。