ゲームジャーナル第21号には日本史ゲームが3個ついている。
そのうちの一つ『日清戦争』だ。
勝利条件は、第8ターンまでに日本軍が20点得点することだ。
得点は大都市、要塞都市の占領が2点。小都市の占領が1点だ。
他に、北洋水師除去が3点、日本軍部隊除去-3点だ。
ゲームスケールは1ターン=1ヶ月、1ヘクス=25km、1ユニット=旅団だ。
ゲーム手順は次の通りだ。
(A)動員フェイズ
(B)ラウンド(4回繰り返し)
①コマンドポイント(CP)の決定
②先攻プレイヤーラウンド
A.移動フェイズ
B.戦闘フェイズ
C.回復フェイズ
③後攻プレイヤーラウンド
A.移動フェイズ
B.戦闘フェイズ
C.回復フェイズ
ZOCは敵の補給路、移動、上陸、後退、回復を妨害する。
ZOCに移動したら停止
最初から敵ZOC内にいる場合、移動可能だがZOC to ZOCの移動不可
スタック制限 各フェイズ終了時、各戦闘終了時に1ヘクス2個まで
コマンドポイントは、日本軍と清軍で決定方法が異なる。
日本軍は6面体ダイスを振り出た目に等しい数。
清軍は2個の6面体ダイスを振り小さい方の目に等しい数。
先攻後攻の決定はコマンドポイントの大きい方。
コマンドポイントが等しいときは補充ポイントに補充し再度コマンドポイントを決定する。ん?補充ポイントとは何だろう?と思ったら、下記リンク先にエラッタがあった。
GJ収録作品Q&A、エラッタ|Game Journal.Net ゲーマーによるゲーマーのためのボードSLG専門誌
コマンドポイントの消費は、次の5通り。
①ユニット活性化(各ユニットはラウンド毎に1度だけ)
②部隊編成
③海上輸送
④上陸作戦
⑤弾薬ポイントの備蓄
移動・戦闘は活性化したユニットのみ可能
攻撃フェイズに全ての攻撃ユニットと攻撃目標ユニットを任意に指定してから戦闘解決。
攻撃するためには、1移動力と備蓄された弾薬ポイントを1ポイント消費する。
戦闘力合計分ダイスを振り、5か6の目=打撃数。
防御側も防御部隊の攻撃力だけダイスを振る。この時備蓄された弾薬を消費する。補給下で弾薬ポイントがある場合必ず反撃する。弾薬ポイントがない場合または非補給下の場合反撃不可。
攻防の打撃数が決まったら、各々の損害を割り振る。
戦闘後前進は攻撃側のみ可能
準備攻撃=移動フェイズで移動しなかった部隊が直後に攻撃するとき弾薬ポイントを2倍消費すると攻撃力が1.5倍になる。
北洋水師は旅順または威海衛のどちらかに配置。ヘクス間をコマンドポイントなしに移動可能。
海=>自軍支配の港への部隊輸送を海上輸送という。2コマンドポイントを消費する。
北洋水師が表の時は日本軍は海上輸送、上陸作戦不可能。
平壌を日本軍が占領していないと上陸作戦不可能。
北洋水師が裏になると清軍は、至山海関ー営口、至山海関ー至菜州のみで海上輸送可能。
上陸作戦は赤い港から旅順より東または山東半島の人ヘクスに対して3コマンドポイントを消費して実施できる。
港以外のヘクスに上陸堡マーカーを配置する。盤上に1個だけ配置可能。
1コマンドポイントの消費で動員ボックス=>編成してマップ上に登場させる。
日本軍は至仁川ボックスに、清軍は至山海関または至菜州ボックスに配置する。
日本軍の補給源=支配している港と上陸堡
清軍の補給源=支配している港
さてどうなるか?
【0】初期配置
初期配置の場所は決まっている。
ルールブックにある「金州」は「錦州」の間違いだろう。
【1】第1ターン(1894年8月)
(A)動員フェイズ
第1ターンは動員なし
(B)ラウンド(4回繰り返し)
①コマンドポイントの決定
日本軍4 清軍2と3
日本軍のCP0=>4 清軍のCP0=>2
先攻は日本軍
②先攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
たった1ユニットで何ができるか?
ともかく平壌を占領しないといけない。
上陸作戦をして背後から平壌を攻撃するか・・・いや北洋水師が表の時は上陸作戦ができない。[9.3(2)]海上輸送も平壌を清軍が占領しているときは出来ない。[9.2(3)]
まずは弾薬備蓄だ。CP=>4=>3 弾薬0=>1
③後攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
CP2=>1、弾薬備蓄3=>4
④先攻プレイヤーラウンド2
A.移動フェイズ
CP3=>2、弾薬を備蓄1=>2
⑤後攻プレイヤーラウンド2
A.移動フェイズ
CP1=>0、弾薬備蓄4=>5
⑥先攻プレイヤーラウンド3
A.移動フェイズ
CP2=>1、部隊の編成 第1師団第1旅団を至仁川に移動
⑦後攻プレイヤーラウンド3
A.移動フェイズ
清軍はCPがないので何もできない。
⑧先攻プレイヤーラウンド4
A.移動フェイズ
CP1=>0、第3師団第5旅団を下の写真のように移動させた。
⑨後攻プレイヤーラウンド4
A.移動フェイズ
清軍はCPがないので何もできない。
【2】第2ターン(1894年9月)
(A)動員フェイズ
日本軍は第5師団2個旅団を日本軍動員ボックスへ、清軍も2個旅団を清軍動員ボックスへ移動した。
(B)ラウンド(4回繰り返し)
①コマンドポイントの決定
日本軍6 CP0=>6
清軍2と4 CP0=>2
先攻は日本軍だ。
②先攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
CP6=>4 弾薬備蓄2=>4
③後攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
CP2=>1 清軍動員ボックス=>至山海関へ1個旅団移動させる。
④先攻プレイヤーラウンド2
A.移動フェイズ
CP4=>2 第3師団第5旅団と第1師団第1旅団を活性化させて下の写真のように移動させて平壌を攻撃する。
B.戦闘フェイズ
日本軍の弾薬4=>2 清軍の弾薬5=>3
日本軍の戦闘力5+5-1(河川)=9
清軍の戦闘力4+1(大都市)+4+1(大都市)-1(河川)=9
ダイス9個を振るのは壮観だ。
日本軍のダイスは1,3,3,4,4,4,5,5,6 3打撃だが、大都市ゆえに3-1=2打撃だ。
清軍のダイスは1,2,4,4,5,5,5,6,6 5打撃だ。
清軍は2ユニットが損耗し・・・あれ?損耗した(裏になった)方が耐久力が1=>2になり、損耗した方が耐久力は上だ!
日本軍は両部隊が損耗し、第1師団第1旅団が丘陵地(0419)へ後退した。
C.回復フェイズ
日本軍が弾薬ポイント2=>1にして第1師団第1旅団を回復させる。
清軍は耐久力が損耗している状態の方が上なのでこのままとする。
⑤後攻プレイヤーラウンド3
A.移動フェイズ
CPが少ないので行動をとらず様子を見る。
⑥先攻プレイヤーラウンド3
A.移動フェイズ
日本軍は第1師団第1旅団を活性化させて平壌に再攻撃する。
CP2=>1
B.戦闘フェイズ
日本軍第1師団第1旅団が河を越えて平壌を攻撃する。
日本軍の弾薬1=>0 清軍の弾薬3=>1
日本軍の戦闘力5-1(河川)=4
清軍の戦闘力2+1(大都市)+2+1(大都市)-1(河川)=5
日本軍のダイスは3,4,6,6 2打撃だが、大都市ゆえに2-1=1打撃だ。
清軍のダイスは3,4,4,5,6 2打撃だ。
清軍は耐久力が2なので1打撃だと損害なし。
日本軍は耐久力2なので損耗して裏返しになった。
日本軍による平壌攻撃は失敗に終わった。
⑥先攻プレイヤーラウンド3
A.移動フェイズ
日本軍は弾薬備蓄か編成かのどちらかにしないと苦しい。
第5師団第9旅団を至山海関へ移動させた。
日本軍CP1=>0
⑦後攻プレイヤーラウンド3
A.移動フェイズ
清軍も1旅団を至山海関へ移動させた。
⑧先攻プレイヤーラウンド4
A.移動フェイズ
CPがないので何もできない。
⑨後攻プレイヤーラウンド4
A.移動フェイズ
CPがないので何もできないが、CPなしでできる北洋水師を移動させる。
北洋水師威海衛=>旅順
【3】第3ターン(1894年10月)
(A)動員フェイズ
日本軍は第2師団の2個旅団を動員した。
清軍は1個旅団を動員した。
(B)ラウンド(4回繰り返し)
①コマンドポイント(CP)の決定
日本軍のダイスは4 CP0=>4
清軍は1と4 CP0=>1
先攻は日本軍だ。
②先攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
日本軍としてはいまだに平壌を抜けないのが痛い。
CP4=>2 弾薬備蓄0=>2
③後攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
CPが1しかないのでこのラウンドは何もしない。
④先攻プレイヤーラウンド2
A.移動フェイズ
日本軍CP2=>0
B.戦闘フェイズ
日本軍第1師団第1旅団が河を越えて、第3師団第5旅団が南西から平壌を攻撃する。
日本軍の弾薬2=>0 清軍は反撃しようと思ったが、補給切れになっているので弾薬ポイントを消費できない[11.2]、つまり反撃できない。
日本軍の戦闘力3-1(河川)+3=5
日本軍のダイスは1,4,5,5,6 3打撃だが、大都市ゆえに3-1=2打撃だ。
清軍は耐久力が2なので1個旅団が壊滅した!!
C.回復フェイズ
⑤後攻プレイヤーラウンド2
A.移動フェイズ
清軍は至山海関に1個旅団を移動させる。
清軍CP1=>0
⑥先攻プレイヤーラウンド3
A.移動フェイズ
日本軍のCPも弾薬も0なので、平壌に追加攻撃をしたいが、何もできない。
回復させたいが敵ZOCにいると回復もできない。[8(2)]
⑦後攻プレイヤーラウンド3
A.移動フェイズ
清軍もCPが0なので何もできない。
⑧先攻プレイヤーラウンド4
A.移動フェイズ
日本軍のCPも弾薬も0なので、平壌に追加攻撃をしたいが、何もできない。
⑨後攻プレイヤーラウンド4
A.移動フェイズ
清軍もCPが0なので何もできない。
【4】第4ターン(1894年11月)
第3ターン(1894年10月)まで両軍のコマンドポイントが同じ数値だったことがなかったためこのターンの開始時に黄海海戦が発生した!![9.1(3)]
北洋水師を裏面にする。
これで清軍は「至山海関ー営口」と「至山海関ー至菜州」間でのみ海上輸送が可能となる。[9.2(4)]
(A)動員フェイズ
日本軍は第1師団第2旅団を動員した。
清軍は1個旅団を動員した。
あ!!なんだかコマンドポイント少なすぎるなぁ、と思っていたが、今ここで気づいた!!各ラウンドごとにコマンドポイントを決定するのだった!!
今まで下のようにしてプレイしていたが・・・
(B)ラウンド
①コマンドポイント(CP)の決定
②先攻プレイヤーラウンド1(②③を4回繰り返し)
A.移動フェイズ
B.戦闘フェイズ
C.回復フェイズ
③後攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
B.戦闘フェイズ
C.回復フェイズ
本当は、ラウンド内にコマンドポイント決定があるのだ!!
(B)ラウンド(4回繰り返し)
①コマンドポイント(CP)の決定
②先攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
B.戦闘フェイズ
C.回復フェイズ
③後攻プレイヤーラウンド1
A.移動フェイズ
B.戦闘フェイズ
C.回復フェイズ
ここで気づいたので今回はプレイを途中でやめることとする。
【5】感想
今回はプレイ手順の大きな間違いに気づいたためここで中止とした。
初めてのウォーゲームをプレイするときにはよくあることだ。
ここまでプレイしての感想としては、シンプルなルールで、なかなか思ったように部隊を動かせない雰囲気をうまく表現しているゲームだ。
次はちゃんとルールを適用してプレイしてみたい。