Haruichibanのウォーゲームのおと

80年代にシミュレーションゲームにはまったが長い冬眠に入り、コロナ禍やライフイベントの変化により、再開した出戻りヘッポコウォーゲーマーのノート。

正攻法で旅順攻略! VASSAL対人戦! WGHB2011『日露大戦』バトル・レポート(AAR) 第3弾

 

WGHB2011『日露大戦』をA氏とVASSALで対戦した。

国際通信社から『ウォーゲームハンドブック2011』のゲームとして『日露大戦』というゲームが出版され、2023年にはBONSAIゲームからフォリオ判が発売された作品だ。

 

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デザイナーは中黒靖氏だ。

ゲームスケールは1ターン=1ヶ月、1ヘクスの記載なし、1ユニット=師団だ。

 

勝利条件は士気ポイントが0になった側はサドンデス負けだ。12ターンまでサドンデスにならなかった場合、ロシア軍の勝利だ。

また、日本軍は鉄嶺2417を、ロシア軍は1015を占領するとサドンデス勝利だ。

 

前回の対戦で、日本軍が大連1203に強襲上陸したら、ロシア軍は旅順を守れない、ということに気づいた。

南山1204に守備隊がいて、スタックできないロシア軍は、南山1204を越えて援軍を大連1203に送れないからだ。

しかし、大連1203に強襲上陸した日本軍も、ZOCからZOCへの直接移動を禁止しているルールから1302や1301に移動できないので、旅順を攻撃できるのはわずか2個師団4戦力。守るロシア軍は2戦力に荒地と町の地形効果で+2戦力なので、戦力差は0となり、33%の確率でロシア軍が退却不能で壊滅、33%の確率で日本軍が退却不能で壊滅、17%の確率で日本軍が壊滅なので、「児玉源太郎」カードが手持ちにないと、旅順を正攻法で攻略するのは難しい。

ということでA氏と私のハウスルールとして、南山1204にロシア軍がいる場合、大連1203への輸送は不可、とした。

前回のバトルレポートに「大連は緑色の港湾マークなので日本軍は上陸できない」とコメントいただいた。

A氏も私も老眼のため気づかなかった。

 

ハウスルールではなく正当なルールとして日本軍による大連上陸はできない。

 

今回も日本軍を私、A氏がロシア軍を担当した。

さてどうなるか?

 

【0】初期配置

初期配置は決まっている。

マップ上にロシア軍はわずか4ユニットだ。しかも2ユニットは移動力0のため移動できない守備隊だ。日本軍は0ユニットだ。朝鮮半島ボックスにわずか3ユニットあるだけだ。

 

【1】第1ターン(1904年4月)

通常ターンはロシア軍先攻だが、第1ターンのみロシア軍ターンがなく日本軍ターンのみになる。

朝鮮半島ボックスから日本軍3ユニットが1214のロシア軍を攻撃する。

ここでロシア軍を壊滅できるかどうかは大きな違いだ。

前々回は、カード1枚を捨てて戦力を+1して攻撃し、DEの結果だった。前回はEX相互損害だった。

今回、EX相互損害だった。ロシア軍としてはここで1ユニット失うのと生き残るのでは大きな違いだ。

 

1206に2個師団、輸送した。

 



【2】第2ターン(1904年5月)

ロシア軍は「壊血病」カードが出て、既に出したカードを山札に戻してシャッフルした。

ロシア軍は前回、A氏にやられたように日本軍を1206に封鎖する。

ロシア軍は「機雷」カードを出したが、日本軍は「二八サンチ砲」を出して「機雷」カードを無効にした。

 

日本軍は摩天嶺目指して前進する。大狐山(1211)にも上陸した。

 

 

 

【3】第3ターン(1904年6月)

日本軍が出した「敵中横断三百里」カードのせいで、ロシア軍はシベリア・ボックスから地図盤上にユニットを移動させることができない。

摩天嶺(1713)を抑えて日本軍の進撃を止めるしかない。

日本軍は摩天嶺(1713)のロシア軍を包囲した。

日本軍は1306でDR、1713でARの結果を出した。1713で包囲されていた日本軍は退却できずに壊滅した。

退却した日本軍は一気に奉天(2115)に前進し占領してしまった!!

 

ロシア軍は奉天(2115)奪還の前に、奉天(2115)へ援軍を送れないように山岳地帯に防衛線を張る。

この辺がA氏のうまいところだ。

 

日本軍は旅順、大連、南山を封鎖した。また海城(1811)を奪取した。ロシア軍は士気が1下がって3になった。

 

今、ログを見直しているが、どうやら第3ターンは二回プレイしたようだ。

 

【4】第4ターン(1904年7月)

ロシア軍は奉天(2115)奪還作戦と摩天嶺(1713)近くで日本軍包囲に出る。

奉天(2115)ではEX相互損害で日露両軍とも1ユニットの損害だ。

ロシア軍が奉天(2115)を奪還した。日本軍の士気が4に下がった。

摩天嶺近くの1714ではDEで日本軍が壊滅した。

 

日本軍が南山(1204)のロシア軍守備隊を壊滅させて大連(1203)を占領した。ロシア軍の士気が2に下がった。

 

士気喪失判定でロシア軍のダイスは1で、ロシア軍の士気が1に下がった!!

あと1下がれば日本軍のサドンデス勝利だ。

日本軍も士気が1下がって3になった。

 

 

 

 

【5】第5ターン(1904年8月)

ロシア軍は遼陽(1913)手前から摩天嶺(1713)と山岳地帯にかけて戦線を張った。

たったの4ユニットで突破できない戦線ができるのだ。

日本軍は「乃木希典」カードを出してロシア軍のZOCを無視して、203高地があるはずの1301に前進した。

なるほど、このために「乃木希典」カードがあるのだと納得した。

さらに兵力を集めた。ここで旅順(1202)を落とせば、ロシア軍の士気が0になり日本軍のサドンデス勝利になる。

 

【6】第6ターン(1904年9月)

ロシア軍は動きがない。遼陽(1913)近くの戦線は完成している。海城(1813)を日本軍が抑えているので旅順(1202)には援軍を送れない。

日本軍は旅順(1202)を攻撃する。将軍マーカー+2があるので、戦闘力差は10-(2+2地形)=+6だ。

1,2,3,4なら「十字砲火」カードをロシア軍に出されてもロシア軍ユニットが除去され日本軍が旅順(1202)を攻略でき、ロシア軍の士気が0になって日本軍の勝利になる。

ダイスは2!!

DEだ。

ロシア軍守備隊が壊滅した。日本軍が旅順(1202)を攻略した。

 

 

【7】勝利条件の確認

ロシア軍の士気が0になったので日本軍のサドンデス勝利だ。の勝利~~~~!!

【8】感想

A氏にようやく勝利できた。素直に嬉しい。

 

旅順(1202)攻略のためには「児玉源太郎」カードが必須だと思っていたが、「乃木希典」カードがあれば通常の戦闘でも十分な戦力を集めることができるのには、驚いた。

 

また、たった4ユニットでロシア軍が戦線を作れることに驚いた。

 

今回、A氏率いるロシア軍はかなりカード運、ダイス運に見捨てられていた。特に士気喪失判定でずいぶんと士気が落ちた。

 

このゲームは少ないユニット数で、小さいマップのため、VASSALでプレイするにはいいゲームだ。

 

私ごときに負けたA氏はかなり悔しそうだった。

 

A氏と再戦することを約束してこの日は対戦を終えた。